原巨人「2位でもグダグダ」緊急事態(3)宮本コーチが「電話番」に格下げの深刻事情
ベンチ内も険悪ムード一色だ。ムードメーカーとして巨人のリーグ連覇を支えてきた宮本和知投手チーフコーチ(57)は、指導者生活の瀬戸際に直面している。
「マウンドやベンチで投手に助言を送るような投手コーチの主たる仕事を、部下であるはずの桑田真澄投手チーフコーチ補佐(53)に奪われてしまいました。もっぱら最近は、原監督の指示を受けてブルペンに電話を入れる電話番にまで成り下がっています」(スポーツ紙デスク)
にもかかわらず、投手陣がふがいない日には、原監督の怒りの矛先を向けられる、損な役回りが定着しつつある。
「三顧の礼で迎え入れた手前、原監督は桑田コーチには強く言えないみたい。通算173勝の投球理論やコンディション維持法で選手たちの心も摑んでいる。宮本コーチは完全に蚊帳の外に追いやられたも同然で、ついには親しい記者からの電話を無視するまでにふさぎ込んでしまいました」(スポーツ紙デスク)
泣きを見たのは宮本だけではない。定数8人のベンチから漏れた吉村禎章作戦コーチ(58)と杉内俊哉投手コーチ(40)の存在感は、もはや透明人間状態だ。
「試合中のサインを相川亮二バッテリーコーチ(44)が出すようになって、吉村コーチはお役御免の扱いを受けている。本来サインを出すのは作戦コーチの仕事ですからね。当初、ブルペンに入る予定だった杉内コーチも桑田コーチの加入によって弾かれ、所在不明になることもしばしば。代わりに村田善則ブルペンコーチ(47)が駐在していますが、捕手出身なだけに、中継ぎ投手の仕上がり具合を見極められるのか、疑問符が付いています」(球団関係者)
どこかチグハグ感の否めないコーチ陣の配置も相まって、もはや今季のリリーフ陣は死に体の様相を呈しているようで、
「17日にチームに再合流した守護神デラロサ(32)の不在と、昨季防御率1.00の安定感が光っていたセットアッパー中川皓太(27)の不振が重なりました。敗戦処理の田中豊樹(27)を勝ちパターンに当てはめないと回らないぐらい台所事情は苦しい」(在京球団スコアラー)
そんな中、ウルトラCとして急浮上しているのが、戸郷翔征(21)のストッパー転向プランだ。
「計算できる中継ぎ不足を解消するためです。現状、まともに150キロのストレートをストライクに投げられるのは戸郷と畠世周(26)ぐらい。中継ぎとなれば毎試合準備が必要になるため、慢性的に故障しがちの畠には荷が重い。ファームの若手も先発タイプしか育っておらず、将来のエース候補をストッパーに回す苦肉の策しかないのです」(球団関係者)
2位なのにグダグダなチーム状態に、ファンのストレスはたまるばかりだ。
*「週刊アサヒ芸能」5月27日号より
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