新生ソニーが「エンタメ顧客10億人」を計画、EV車販売の可能性も

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新生ソニーが「エンタメ顧客10億人」を計画、EV車販売の可能性も
新生ソニーが「エンタメ顧客10億人」を計画、EV車販売の可能性も

 4月1日に「ソニー」から「ソニーグループ」に社名変更したソニー。名前の変更と同時にグループも再編して新たな会社としての船出となったが、5月26日にあった2021年度の吉田憲一郎・会長兼社長CEO自らが行った新経営方針の説明では「エンタメ系の顧客10億人」という驚きの計画が飛び出した。

「ゲームや映画、音楽といった同社のエンタメ系事業での顧客を、現在の1億6000万人から6倍の10億人にまで増やすというものでした。サービスではNetflixDisney+などとサブスクリプションモデルの配信事業を強化。映画では子会社のアニプレックスが『鬼滅の刃 無限列車編』のように原作→アニメ→映画化させてヒットしたように、IPを育てて今度はゲーム化まで目論んでいます。すると主題歌などの音楽もソニーミュージックでヒットが飛ばせることになります」(経済ジャーナリスト)

 10億人なのでほぼ中国の人口を丸ごと顧客にするようなものだ。だが同じく行われた投資家・アナリスト説明会では、PS5が発売初年度で780万台の売り上げがあったと説明。あまりの人気で転売ヤーなどの存在もあって未だ店頭で拝めることもないくらいだから強気なのも分かる。しかも、PS4〜PS5というコンソールの移行期には損失が付きまとうものだが、それも今回はなかったという。また、オンラインでPSが楽しめる「PS Plus」の会員数は20年で4800万人だったものを、21年度には5000万人まで持って行くとも。そのための戦略として、現行のPS5向けの次世代VRシステムの導入を考えているという。

「社名変更をしたのは、会社を従来のエレクトロニクスメーカーから脱皮して、ソフトで稼ぐ会社へと変わるための再編を伴ったものでした。そのために今後は23年度までに2兆円の戦略投資を行うともしています。『サービス』『モバイル』『ソーシャル』を重点に対象は知財(IP)、先端技術、自社株買いの順で行われ、予算の振り分けから見てもかつてのモノ作りの会社とはだいぶ隔たったことが伺えます」(前出・ジャーナリスト)

 さらに吉田氏はソニーが開発を行っている電気自動車の「VISION−V」にも言及。「探索領域として開発を進める」とし、前向きな姿勢を示した。最終的にどんな形になるかは分からないが、近くソニー自動車が登場するかもしれない。

(猫間滋)

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