「腐ったみかん」と呼ばれた女子高生が医学部合格 夢を叶えた医師が語る「変われた理由」(1) (3/4ページ)

新刊JP

友達はいましたし、うちの家庭が複雑で、私が家に帰りたくないのをわかってくれていましたから、たまに泊めてくれようとするんですけど、そうすると母がその子の家に電話をかけてくるんです。しまいには「誘拐として通報する」と脅したりして。

――そうなるとそこにはいられませんね。

風子:そうです。友達に迷惑をかけるわけにはいかないじゃないですか。でも、出ると行く場所がないんですよ。だから野宿をしたりとか。

――野宿はすごいですね……。

風子:それこそマンションの貯水タンクの下で寝たりね。今日寝るところを見つけないといけない、でも母には会いたくないという。そういう時はやはり孤独でした。

――中学や高校で非行に走ってしまう子どもについて考える時に、キーワードになるのは「孤独」です。今現在孤独を抱えている中学生、高校生にメッセージをいただきたいです。

風子:「今の自分の状況に対してどうしていいかわからないし、何もできない」というのが本当にきついんですよね。家が嫌だと思っても、中学生、高校生の年齢では自分で家を借りることはできませんし、お金を稼ぐことも難しい。だけど、もう数年辛抱すればできることが増えて、状況を変えるきっかけがあるはずなので、それまでどうにか生き抜いてほしいということを伝えたいです。

――変わることができた、または本来の自分に戻ることができたのには、何かきっかけがあったのでしょうか?

風子:学校を卒業して働きはじめたことと、結婚したことが大きかったと思います。働くことでようやく自分の居場所を見つけられた感じがしましたし、「安心して帰れる家庭」ができたこともよかったです。母と一緒に暮らしていた家は、私にとってそういう場所ではなかったんです。

――そのお母さんはすでに亡くなられているとお聞きしました。ご自身も母親となった今、相手への気持ちは変わりましたか?

風子:それはもう、かなり変わりました。

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