まさか八百長?平安時代、源頼政が退治した怪物・鵺(ぬえ)の正体とは (3/5ページ)
「得体の知れぬ物怪(もののけ)を退治するなど及びもつきませぬが、陛下のお召しとあらば最善を尽くさぬ訳には参りませぬ」
郎党の猪早太(いの はやた)と共に時を待つ頼政の前に、やがて黒煙と共に鵺が出現します。
「南無八幡大菩薩、我が生死は度外のこと、願わくは帝を安んぜんがため、この矢を射当てさせ給え……!」
頼政は満月の如くギリギリ弓を引き絞り、矢をびょうと射放った次の瞬間、ドスとの音と共に、鵺の身体へ矢の突き立ったのが見えました。
「得たりや、応!」
矢が当たったことを周囲に示して味方の士気を高め、敵の士気をくじく頼政の矢叫び(やたけび)が上げられ、続いて脇差を抜き放った猪早太が、屋根より転げ落ちてきた鵺にトドメを刺します。
「おぉ、これは……!」
仕留められた鵺の姿を見て、一同は驚愕。鵺が死んでその術が解けたのか、辺りに立ち込めていた黒煙はすっかり消えて、清らかな雲間からホトトギスの声が響きました。