芸能界引退!乃木坂46大園桃子が「涙」と共に歩んだアイドル人生と成長 (3/3ページ)

日刊大衆

ファンの側からしても「この子は本当にアイドルとしてやっていけるのだろうか」と心配の声が挙がるほどで、当時の大園は涙とは無縁では語れない。

 大園と比較しうる存在として、まず真っ先に名前が上がるのは初代センターの生駒里奈だろう。彼女もまた秋田県からひとり上京し、まだ先行きが不安定なグループの、それもAKB48のライバルという当時のコンセプトをただ一身に従えながら、センターに抜擢された自分自身と戦い、グループの基調を作ってきた。

 その過程では生駒は「涙」を流しながら葛藤している姿がよく映し出されていたが、センターの交代とAKB48との兼任を経て、アイドルとして何より人間として大きく成長を見せてくれたのも彼女だった。

 生駒はセンターにいることについて『パピルス 2015年08月号』(幻冬舎)で「わたしにとってのセンターは怖い場所でした」と回顧しているが、大園もまた「逃げ水」でセンターに抜擢された際に「私は、全部が怖かったです。同期の目、先輩方の目、そしてファンの方の目も」(『BRODY 2021年2月号』)と同様の趣旨の発言を残しており、生駒と大園にはセンターに対して共通の認識をしていた。しかし、センターを経て4期生という後輩メンバーも加入し、場数を多く踏んだことで心にも余裕が出てきた現在では、インタビューでの発言やパフォーマンスからは昔のような弱さは微塵も感じさせない。

 『乃木坂46 9th YEAR BIRTHDAY LIVE ~3期生ライブ~』で彼女の「3期生、行くぞ〜!」の力強い掛け声とセンターとしてのパフォーマンスは間違いなく乃木坂46のセンター経験者としての自信と覚悟が表れていたように思う。「アイドル」と「本当の自分」との間で揺れ動いていたその不安定さが大園のこれまでの魅力を形成していたのならば、バスラにおけるパフォーマンスには大園の成長譚としての集大成が感じられるものだった。

(文=川崎龍也)

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