警視庁元最高幹部が警告「サイバーテロが選手村、大病院を襲う」(2)既にJOCが被害に (3/3ページ)

Asagei Biz

それこそ緊急避難的に大人数で移動せざるを得なくなるようなことになれば、関係者を含め、予想外の慌ただしい動きが生じ、結果、コロナの感染が拡大する恐れがある。パニックが巻き起こって、競技に影響が出るのは間違いない」

 東京五輪の期間中、選手たちの生活拠点となる東京・晴海の選手村は、都有地18ヘクタールの敷地内に14〜18階建ての宿泊棟を21棟擁するほか、大食堂やトレーニングジム、宗教センターなども設置しており、最大1万8000人の選手や関係者が利用する。

 基幹病院の通信システムダウンは言うまでもないが、これほどの規模となる選手村の場合も、万が一の被害の甚大さは到底、看過できるものではない。

 先の警察幹部が続ける。

「選手村でパニックが起こって右往左往するような事態になった場合でも、昨年の大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号のようなことは断固避けたいところだ」

 20年2月、日本のコロナ禍の端緒となった集団感染が、密室化した同客船内で発生し、死者13人、感染者712人を出す惨事を引き起こしたが、そうしたことを懸念しての発言である。

 今回の五輪で特に心配されるのは、前述した平昌冬季五輪の際にも注目されたオリンピック・デストロイヤーと呼ばれるマルウエアだという。開催国のインフラなどに攻撃を仕掛け、標的とするシステムに侵入、増幅して驚異的な破壊活動を行うものだ。ロシアのGRUが偵察活動する中には、基幹病院や選手村にかかわる領域も含まれていたとみられている。危機感は増すばかりなのだ。

 長官、総監経験者が危惧している「感染拡大」と「サイバーテロ」。その先には、大いなる悲劇もあり得る。現実のものとならないことを願うばかりである。

(ジャーナリスト・時任兼作)

*「週刊アサヒ芸能」7月29日号より

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