これまでの営業方法が顧客流出の要因に 神田昌典が驚いた新たな「メッセージモデル」の正体 (3/4ページ)

新刊JP

まず問題点を言って、相手の痛みに共感し、ソリューションを提案するというメッセージの流れなのですが、これは現状維持を緩和するモデルなんですよね。新たなソリューションを提案するわけですから。

だから、現状を変えたいと考えている新規顧客には有効ですが、現状維持をベースに考えている顧客に対してはむしろ逆効果になってしまうことが、研究で明らかになったのです。そこでこの本に書かれているメッセージモデルが有効です。彼らには「ソリューションの提案」ではなく「仲間意識」を育てるメッセージが必要なのです。

また、この現状維持モデルのコミュニケーションは、スター営業マンでなくてもできてしまう。しっかりと関係性を温めていくことができる真面目さがあれば実行できるのです。その意味では、特に大企業では営業マンの活躍のフィールドを取り戻せるのではないかと思いましたね。

■「謝罪」を顧客との関係性を深める場にするメッセージモデル

権田:今の神田さんのお話を聞いて、新しさもある一方で、古さもある内容だと思いました。日本のルートセールスはまさにそういったことをやってきたと思うんです。売上を上げないといけない、新規顧客を開拓しないといけないというセールスが主流になっている中で、ルートセールスは過去のものと見る向きもあります。でも、この『ストックセールス』では、そのルートセールスの意義をしっかりと示してくれているように感じますね。

神田:私はその点については異なる意見を持っています。というのも、ルートセールスの営業マンは、この本のようなメッセージモデルに基づいて営業をしているわけではないからです。

この本における既存顧客を維持するメッセージモデルの最初の部分は「報告」です。自分たちの目的はこうで、今はこの時点にいる、と。そして何が上手くいって、何が上手くいってないのかを報告し、相手がかつて下した決定がいかに正しかったかを評価するわけですよね。

一方でルートセールスは、「最近どうですか?」と聞くだけです。それはメッセージモデルには沿っていないのです。

権田:なるほど。

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