『閃光のハサウェイ』大ヒットの理由は? 観客の目を引く“謎演出”を仕掛けた意味 (3/3ページ)

まいじつ

見た目からしてクールな男性を体現したようなデザインだが、『テニスの王子様』の跡部景吾役などで知られる人気声優・諏訪部順一がCVを担当しているのもたまらない。

さらには3DCGと手描きを組み合わせた手法で、モビルスーツのクスィーガンダムとペーネロペーを見事に表現しているのも印象的。両機体は長年、造形の複雑さから映像化が不可能だと言われていたため、往年の「ガンダム」ファンからも好評のようだ。迫力のある戦闘シーンは、《シリーズで間違いなく1番》とすら評価されている。

ファンの心をつかんで離さない斬新な演出手法

さらに一部で話題を呼んでいるのが、「飲み物」にまつわる演出。同作では会話シーンを自然に描き出すためか、飲食にまつわる場面が数多く登場する。とくにハサウェイが飲み物を飲もうとするシーンは、劇中で7回も描かれている。しかしよく観察すると、そのすべてが〝未遂〟で終わっているのだ。

幾度もハサウェイは飲み物を飲もうとするが、そのたびに他のキャラクターが話しかけてくるなどのイベントが起こり、コップに口を付けるシーンは描かれない。あまりにも飲み損ねていることが多いため、何らかの演出意図があると考える人も。ネット上では《つねに満たされていないハサウェイの暗喩なのかなぁ。最終盤のリンゴにいたるまでの伏線だったり…》《呑み込むコトのできない(ハサウェイと言う若者)という暗喩になっているのかな?》《これ、フード理論使った演出ですね。悪役は食べ物を粗末に、正体不明者は食べるところをみせない》《これ全部は気づかなかったけど、毒物での暗殺を警戒してたんじゃねーかって今更思った》《育ちがいいからなのか、他の人が喋ってると食べたり飲んだりするのをやめちゃうのが原因なのか》などと、さまざまな考察が盛り上がっている。

その中でもとくに有力なのは、「ハサウェイがいつ飲み物に口を付けるのか」という期待を観客に植え付けているという説。たしかに一度気づいてしまえば、あるいは気づかなかったとしても無意識のうちに、ハラハラしながらハサウェイの口元を目で追ってしまうかもしれない。

このように「閃光のハサウェイ」には、劇場に何度も足を運びたくなるようなエッセンスが仕込まれている。異例の大ヒットを記録しているのも、当然の結果だと言えるのではないだろうか。

文=おにもり

【画像】

Benzoix / PIXTA

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