“写真集が話題沸騰”HKT48田中美久「最年少メンバー」がグループの顔になるまで

日刊大衆

※HKT48田中美久/画像は本サイトの記事(https://taishu.jp/articles/-/95643)より
※HKT48田中美久/画像は本サイトの記事(https://taishu.jp/articles/-/95643)より

なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
HKT48田中美久 前編

 宮脇咲良森保まどから1期生の卒業が相次ぎ、グループとしても大きな変革を求められているHKT48。そのグループにあってグループの顔として大きな注目を集めているのが最新シングル『君とどこかへ行きたい』でつばめ選抜のセンターを務めた田中美久である。

 20歳の誕生日を迎える9月12日には初の写真集『1/2少女』(双葉社)が発売されることも決定しており、HKT48のエースとして確固たる地位を築いたと言えるだろう。

 その前に田中が所属するHKT48の歩みと他グループとは異なるセンターの捉え方について示しておきたい。

 HKT48は平均年齢13.8歳という姉妹グループのなかで最も若いグループとして2011年に誕生。秋元康からは「仲の良さ」がグループの特徴であると評され、その言葉通り元気いっぱいでチームワークが優れたグループとして知られている。

 中でもHKT48はバラエティに富んだライブや個性的なMC、博多を中心に九州全域の地域に根ざした活動を特徴とし、2020年運営会社が変わって以降その動きは顕著になっている。

 HKT48はNGT48と同様にセンターポジションを規定することはせず、これまでも田島芽瑠朝長美桜兒玉遥、宮脇、松岡はな指原莉乃矢吹奈子運上弘菜、そして田中と多くのメンバーがセンターを経験してきた。

 田島と兒玉は3回以上センターを経験しているため例外とも言えるが、他のグループがセンターを長期にわたり固定して地盤を固めてきたという経緯を見ると、HKT48がセンターを流動的なものとして捉えていることが分かるだろう。

 田中は2013年とグループの発展期に加入し、期待の新人と呼ばれた。だが、センターに立つまでには(アイドルとして)長い年月を待つことになる。後に詳述させていただくが、その中でも田中は2018年と2021年の2度センターに立ち、HKT48の顔であることを自覚的に発信してきたメンバーだった。

 田中は2013年にHKT48の3期生として加入を果たし、当時年齢と身長が近いということから矢吹とともに“なこみく”の愛称で注目を浴び、研究生から異例のスピードでチームHへと昇格。

 当時はまだ小学生ということで指原莉乃を始めとした先輩メンバーから可愛がられており、48グループの妹キャラとしてファンからも愛されていた。当時12歳だった彼女がアイドルの道を志したきっかけはテレビで活躍している大島優子への憧れだった。

 3rdシングル『桜、みんなで食べた』にて初選抜入りを果たしたのをきっかけに田中への注目はさらに集まることとなり、4thシングル『控えめI love you !』ではなこみくで『生意気リップス』という曲が与えられた。HKT48での存在感を高めていくのと同時にAKB48としてもユニット「でんでんむChu!」の活動や2017年には50thシングル『11月のアンクレット』で初の選抜入りを果たすなど、HKT48の代表として宮脇や児玉らとともに牽引することになる。

 HKT48加入後は9thシングル『バグっていいじゃん』を除く全シングルで選抜に選ばれており、2018年にリリースされた11thシングル『早送りカレンダー』では矢吹とともに初の表題曲センターに抜擢。この決断はHKT48の世代交代を大きく感じさせる出来事として印象深いものとなっている。

 この快進撃が本物であると印象づけたものとして2018年まで毎年開催されていた「選抜総選挙」での躍進も見逃せない。2014年、2015年こそ圏外だったものの、2016年には45位、2017年には28位、2018年には10位と大きくジャンプアップ。HKT48は指原や宮脇、兒玉に続く人気メンバーのひとりとして48グループ全体で存在感を高めていった。

 田中は『日経エンタテインメント! HKT48 Special 2019』(日経BPムック)にて「総選挙で目に見える結果をいただいたので、どんなお仕事でも自信を持ってできるようになって、ポジティブに考えられるようになりました」と仕事に対する向き合い方に大きな変化を与えた出来事として回顧していた。

 また、個人活動という意味でも田中はファッション誌『LOVE berry』(徳間書店)の専属モデルを始め、「あしきた親善大使」や「熊本市親善大使」への任命、2017年の選挙の公約に掲げていた熊本でのMV制作(MV『わたしのふるさと』で作詞にも挑戦)など、地元・熊本に関する仕事も意欲的に行ってきた。

 かねてから地元に貢献していきたいと話しており、これらの活動はHKT48の知名度を高めるばかりか、地域を代表するアイドルとして田中自身にも大きな影響を与えている。地域に根ざした活動を掲げるHKT48にとって田中のこうした活動もセンター抜擢の大きな要素となっていることは間違いないだろう。

(文=川崎龍也)

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