「好きなものは最後に食べる派」が迎えた恋の結末は? (1/2ページ)
※このコラムには『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』結末のネタバレが含まれます
“好きなら一番最後じゃないの?”
好きなものを最初に食べるのか、最後に食べるのかは、よく議論される定番の会話ネタだ。あなたならどう答えるだろうか。
そして2001年にTBS系で放送されたドラマ『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』において、この問いは大きな意味を持つ。大好物だからこそ真っ先にイチゴを食べるという唯(深田恭子)に、まなと(滝沢秀明)は不思議そうな眼差しを向ける。
本作は「片思いの恋」にフォーカスを当て、好きな人を思い続けることの切なさ、そしてもどかしさをみずみずしく描いた作品だ。
一筋縄ではいかない恋の繊細さと、時にセンセーショナルに描かれる高校生活のアンバランスさが視聴者の心を掴んで離さないのは、『101回目のプロポーズ』や『高校教師』を手がけた野島伸司脚本の妙でもあるだろう。
高校を舞台に、まぶしくも儚い恋模様を滝沢秀明と深田恭子が好演。萌芽を彷彿とさせるこの年代特有の“特別な恋の存在”を思い起こさせてくれる。
■好きなものを最初に食べる唯、最後に食べるまなと
主人公・まなとは学校で不良グループからひどいイジメを受けていた。人としての尊厳を踏みにじられるような行為を前にまなとは、イジメの存在自体を「受け入れる」ことさえ拒絶していた。
そこに現れたのが唯だ。真っ赤なダッフルコートを着た唯の存在はまさにイチゴのように愛らしく、はつらつとした魅力を放つ。
唯は、まなとが「もう1人の自分」を演じるための“偽りの証”だと語るダテ眼鏡をトラックに轢かせ、粉々にしてしまった。笑顔で放つ「死んだよ、君の偽物」という唯の言葉は、まなとの心を開放する。
そんな唯はまなとの父親の再婚相手の連れ子として、突然家にやって来た。引越しの荷物を片づけながら交わした2人の会話こそが、冒頭のショートケーキとイチゴの話だった。