似た者同士より「正反対の者同士」が結ばれる理由 (2/3ページ)
そのタイミングで牧も、営業所に近い低家賃の部屋に引っ越しを検討していた。
お互いの利害が一致した2人は、すぐに春田の実家でルームシェアすることを決めるのだった。
牧は元々、恋愛対象が男性という性的指向を持っていた。春田と同じ家で暮らし、仕事でも一緒に営業回りをする中で、自然と好意を抱くようになっていた……が、それを表に出すことはなかった。
しかし、とある一件がきっかけで牧の恋心は爆発する。それが、営業部長・黒澤武蔵(吉田鋼太郎)から春田への猛アプローチだ。
黒澤は妻と結婚30周年を迎えたにもかかわらず、直属の部下でもある春田(黒澤は愛情を込めて「はるたん」と呼ぶ)に10年前から恋をしていた。その想いを悟られないように過ごしていたが、春田を隠し撮りしていたことが本人に知られ、開き直ってアタックを始める。
それに気づいた牧は、春田が黒澤に取られるのではないかと焦り、温めていた恋心をあらわにする。自宅でシャワーを浴びている春田に突然キスをし、職場では恋敵・黒澤と殴り合いの大喧嘩にまで発展。
直属の上司と後輩……2人の男性から同時に恋の矢印を向けられた春田は大混乱。最初は「どちらも付き合うのはありえない」と嘆いていたが、次第にその心は、一つ屋根の下で一緒に暮らす牧へと傾いていく。
■正反対の春田と牧がハッピーエンドを迎えた理由
元々、春田の恋愛対象は女性だった。自分でも「俺はロリ巨乳が好き!」と言い張るほどに。しかし、牧と一緒に暮らしているうちに、その恋愛観は少しずつ変化していく。
毎日のように、ズボラな春田のために手料理を作ってくれる牧。たまにささいなことで口喧嘩をしつつも、牧の春田に対する行為すべての根底にあるのは“思いやり”だった。
ある時、2人がルームシェアを解消するという事件が発生するのだが、その解消期間中、ふと冷蔵庫から「春田さん用 晩ごはんカレー」という付箋が出てくる。