チャットモンチーの楽曲を今聴くと「沁みる」ワケ (1/3ページ)
高校生時代、私には好きで好きで仕方がない男の子がいた。周りの友達も応援してくれたりなんかしちゃって、ど真ん中ストレートの青い春だったと思う。
もちろんその気持ちは本人にもバレていて、後に告白してもらい付き合うことになった。その頃の私、とってもおめでとう。
■私だけのチャットモンチー
まだ片想い中の時の話。何かのきっかけで彼のウォークマンを見たら、チャットモンチーが入っていた。当時は「あぁ『風吹けば恋』を歌ってる人達か」くらいしか認識がなかったから、彼と仲良くなるために地元のCDショップでベストアルバムを借りた。
その頃の私はただただ恋する女子高生なので、形から入ったのだ。仲良くなりたいからCDを借りるという行為、なんとも愛おしい。純粋に人を好きになっていたんだろうなと思う。
そんなかわいい私の行為だったが、気がついたら当初の理由なんてどうでもよくなるくらい、チャットモンチーが大好きになっていた。結局彼とはチャットモンチーの話をしなかったくらいだ。きっとチャットモンチーを、自分だけで独占したかったんだと思う。
そんな、彼と同時期に好きになったチャットモンチー。彼とはもうお別れしちゃったけど、チャットモンチーはそこから10年近く経つ今も聴き続いている。甘酸っぱい高校時代も、大人になりかけだった大学時代も、大人になった今も、つかず離れずで寄り添ってそばにいてくれる存在なのだ。
節目節目に『CAT WALK』を聴いては、高校時代自転車を二人で押して歩いた帰り道を思い出す。
あぁ、あの時の1日と今の1日、全く違うものだけど、どっちも同じく尊いな――と。
■コロナで“初めて”人生を振り返ってみたら
時は今に移り、先日私は新型コロナウイルス感染症で陽性となった。
身体的にも精神的にもかなりつらい時期だったが、何年かぶりに“ゆっくりとした時間”を過ごした。
私は、高校生以来“ゆっくり”したことがなかった。