乃木坂46中田花奈、伊藤純奈、寺田蘭世の個人PV作品が与えた新たなアイドルのイメージ (2/3ページ)
なにがしかの過去を清算して、「リセット」するためのいとなみが描かれた本作には台詞もナレーションもなく、彼女の詳細なバックグラウンドは見る者の解釈や想像にゆだねられている。中島が手がける個人PVのなかでも最もシンプルなスタイルといえるこの作品だが、あからさまにストーリーを提示せずに進行する静かな語り口が印象深い。
一方で、前週の更新回でみたように、中島は主演メンバーの「アイドル」としての側面を明確に踏まえ、彼女たちの活動の文脈を前提とした作品も柔軟に制作してきた人物であった。そして、アイドルとしての彼女たちにフォーカスする側面と、静かなドラマを描く中島の作家的性質との双方が重なり合った作品が、12枚目シングル『太陽ノック』で制作された、伊藤純奈と寺田蘭世のペアPV「二点間距離」である。
https://www.youtube.com/watch?v=gU6R9iMgTjU
(※伊藤純奈・寺田蘭世ペアPV「二点間距離」予告編)
銭湯の営業開始前、風呂場清掃のアルバイトをする二人(伊藤、寺田)。古くからの親友である二人は表向き仲が良いものの、性格が大きく異なることを互いに自覚し、それゆえに本当は相手からどのように思われているのだろうかと内心、密かに思い悩んでいる。やがて、何気ないコミュニケーションのなかで、両者の間に存在していた心の壁が溶けてゆく――。