今井美樹、封印された「港でフル脱ぎ撮影会」/美女優“水辺の艶技”大全(1) (1/2ページ)

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今井美樹、封印された「港でフル脱ぎ撮影会」/美女優“水辺の艶技”大全(1)

 スマホもパソコンもなかったけれど、とてもおおらかだった昭和の性。夕陽の海岸線に向かって走り、そのまま交わりが始まった。

 海辺で脱いだ多くの女優に共通するのは、それが「事実上のデビュー作」であることだ。映画評論家の秋本鉄次氏は、浅野温子が16歳で演じた「聖母観音大菩薩」(77年、ATG)を例に取る。秋本氏によれば、まだ無名だった当時の至宝映画で、巫女の役だった浅野は、海岸の小屋で恋人との情交シーンを演じたという。砂浜で横たわり、引き締まった生まれたままの姿も披露しているとのことだ。

 浅野は首を絞められながら犯されたため、初体験と同時に死んでしまうというラストシーン。ピンク映画で数々の傑作を残した若松孝二監督らしい衝撃作だった。同じくATGでは、桃井かおりが鮮烈に登場した「あらかじめ失われた恋人たちよ」(71年)も印象深い。監督は、東京12チャンネル(現・テレビ東京)のディレクターだった当時の田原総一朗氏である。

 桃井が石橋蓮司、加納典明と旅を重ねるロードムービーのタッチでカメラが追う。マッパで海に入っていく桃井に加納が全力で迫り、波打ち際で2人の体はもつれ合っていく…。田原氏は本誌に、金沢のロケ先で桃井が部屋を訪ねて来て、こう言ったことを告白している。

「私はずっとロンドンに留学していて、男の人とキスしたこともなければ握手したこともありません」

 田原氏は桃井の覚悟を、そっといなしたそうだ。

 日本人離れした肢体で一躍、映画界に旋風を巻き起こした烏丸せつこは、脱いだ作品も多い。フランス映画をリメイクした「マノン」(81年、東宝東和)は今でもインパクト大だ。

「佐藤浩市と橋の下で青カンをやっているシーンも強烈ですが、なんといってもラストですね」と話す前出の秋本氏によると、それはすでに死んでいる烏丸を、佐藤が担いで砂浜を歩くシーンで、「血まみれのシャツが切り裂かれ」右のバストが「ポロンと飛び出ているのが目を引きます」とのことである。

 日活が“ロマン映画”に移行する直前に公開された「八月の濡れた砂」(71年)は、青春映画の傑作として名高い。タイトルにあるように、全編が海を舞台に繰り広げられるが、まだ14歳だったテレサ野田の演技は語り草となっている。

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