十朱幸代は漁船で、黒木瞳は屋形船で交合/美女優“水辺の艶技”大全(2) (2/2ページ)

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 蒸発妻役の十朱は、夫(緒形拳)が持つ漁船の中で、緒形が上になる形で4分半もの長く濃厚なカラミを演じる。あまりに妖艶な熱演と、緒形の熟達したリードも重なり、「もしや本番ではないのか」と映画関係者にささやかれたほど。松井氏によれば、「長回しで有名」な相米慎二監督とはいえ、4分半のカラミは珍しく、「思わずストップウォッチで測り直しました」とか。暗い漁船の中というみだらな感じが、十朱の豊かなバストと「重なった」名場面であると評する。

 何かとお騒がせな高樹沙耶は、自身の芸名のもとになった「沙耶のいる透視図」(86年、ヘラルド・エース)で素肌のまま、初めて激しいカラミに挑んだ。松井氏によれば、「撮影から公開まで3年もかかり、あわやお蔵入りかと騒がれました」という同作品での高樹の役柄はビニ本のモデルで、もちろん、何度も情交シーンを披露しているという。「極め付き」は名高達郎とのヨットでの情交シーンで、「雨に打たれながら激しく求め合い」、高樹の形のいいバストトップを「ばっちりと拝めました」とのことだ。

 最後は、黒木瞳の映画デビュー作「化身」(86年、東映)を。中年の文芸評論家(藤竜也)の不貞相手として成長してゆく過程を濃密に描いている。

「最初のホテルでのシーンは、黒木がウブな女という設定だったため最後まで果たせず、屋形船でようやく初貫通となります」(松井氏)

 船の中で秘部を愛撫され、そのまま初めて結ばれることになるといい、「短いシーンですが、女優魂を感じさせる」貴重な情交シーンだと評する。小ぶりなバストだったそうだが、「肌の美しさはスクリーンに輝きをもたらしました」とのことである。

 これ以降、黒木は女優としても、オンナとしても脱皮を重ねていくこととなる。

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