5年間の愛人生活の末に語る「不倫の沼」 (3/4ページ)
これまで誰もしてくれなかったことをしてくれたり、特別な思い出があったのも事実なので。
信用できる相手ではない。結婚するのも難しい。でも「このまま一生愛人でもいい」と思う瞬間もある。こういう気持ちの間で揺れていた気がします。
――最初は幸せだったのに、徐々に相手への不信感が募り、精神的に不安定になっていく流れに引き込まれました。奥さんのSNSを見るのをやめられなかったり…。
SAKURA:SNSを見るのはやめられなかったです…。毎日見てしまっていました。それをはじめたあたりから自分がおかしくなってしまったんですよね。
――二人のやりとりが実話だったとすると、ジュードは妻子ある身なのにむしろ積極的に恋愛をしようとしていてショックを受けました。こんなに簡単に不倫するんだ…と。
SAKURA:たしかにそうですね。子どもの活動を通して初めて会って、その後ばったり再会して付き合い始めたのですが、その再会がなかったらどうなっていたのかなと思うことはあります。男性の不倫をする瞬間とかきっかけってそんなに大きな事じゃないかもしれません。
――人間の「業」のようなものを強く感じました。主人公は、最初こそ「愛人でいい」と割り切っていたのに、いつの間にかジュードに執着するようになり、一方で自分だけが我慢する恋愛に傷ついていきます。書く時にどんなことを考えていましたか?
SAKURA:最初のデートの時は愛人で良いというか、あなたの家庭を壊す気はないとは言いました。しかし、愛人以上になったのは早かったと思います。そして、その流れを当時自分が感じていた思いや気持ちを読者の方にも感じてもらえるように気をつけて書きました。
そしていつも「愛している」と言ってくる人がなぜこんなにひどいことをできるのか、どうしてこんなに精神的に不安定になるのか。結局最後は裏切られてしまうのですが、その時の気持ちもできるだけリアルに伝えられたらいいなと。