相手が心から動いてくれる「気持ちのいい合意」を生む方法とは?(2) (3/4ページ)
たとえばロジカルシンキングに頼りすぎる人は、理解を深める「関係性の壁」をなかなか乗り越えられなかったりしますし、理解を深めるのは得意だけど話をうまく整理できない人は「情報整理の壁」につまづきがちです。人によって強化ポイントが変わってきます。
――本書のスキルは社内外問わず、あらゆる「人を動かしたいとき」のコミュニケーションで使えるところが強みだと思います。
高橋:この類の本は、「営業術」「上司の動かし方」「メンバー指導術」「交渉術」といった具合に、別々のテーマで書かれることが多いです。しかし、その裏に通っている本質は共通しているというメッセージをこの本で書いています。
――「気持ちのよい合意」を生み出すことで、たくさんプラスの影響があると思いますが、具体的にどのようなものが考えられますか。
高橋:まずは相手との関係性が深まるという点があげられます。最初は意見を異にしていた人との衝突を乗り越えることで、結果として大事な体験を共有でき、仲間が増えるということになります。
さらに、「共に創るディスカッション」を続けていくことで、仕事の影響範囲が広がります。これまで自分と異なる意見を持っていた人と関係を築けると、周囲にいる人の層が必然的に変わります。相手を打ち負かそうとする人よりも、他者と一緒に良い結論を出そうとする人の方に、共感は集まってきますね。結果として、不信をむき出しにしてくる人と無理に付き合わず、気持ちよく仕事ができる人と付き合えばいいようになります。
具体的には、社内で物事を進めやすいネットワークができたり、営業の方でいえばお客様の質が良くなったりします。商品やサービスの価値を理解して買ってくれるお客様が増えれば、価値を理解しようとしないお客様と無理に付き合わなくても、売上が作れるようになるはずです。
また、周りの人の層が変わってくることで、自分の内面も変わってきます。自分が正しいと主張して相手を論破するより、多少の意見の食い違いがあっても乗り越えて一緒に創っていったほうが、一段上のリーダーシップを発揮できるようになります。やっぱり、ついていくなら懐が広い人の方がいいですよね。