アーティストの制作現場を鑑賞・体験するイベント「AKAO OPEN RESIDENCE #3」開催のお知らせ (3/9ページ)
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安部勇磨トークイベント(事前予約制)
10月16日(土)15:00〜16:00
ご予約はこちらから
https://open-residence3-yuma-abe.peatix.com
華雪 Kasetsu
書家の華雪が滞在しながら着目したのは、日々移り変わる「雲」や「月」、そしてホテルニューアカオの歴史とともに存在する「松」でした。日常では見落としてしまいがちなこれらの要素を書という形で展示します。
①〈まつ――「木」を書く〉
▼アーティストステイトメント
滞在するホテルニューアカオは景勝地錦ヶ浦の崖に張り出すように建てられている。そこは30万年前の多賀火山の噴火による溶岩が冷やされ隆起した岩場だ。
その岩には松が自生する。中でも、ホテルが出来る前からあったという一本の松の幹はとりわけ大きくうねり、今では根元を見ることができない。
松の生える岩は赤黒く複雑なかたちをしていて、あちらこちらに走る細い亀裂が松の幹へと続いている。ここからは見えない松の根が暗い岩の隙間に細く伸びてゆく様子を想像していると、目の前で計り知れない巨きな時間が絡まり合っているように感じられてくる。
松は、常緑樹の松には長寿を寿ぐ象徴とされてきた。また、そこに神が宿るのを待つといったイメージから、古来より和歌の中では「松」と「待つ」を掛けあわせて用いられてきた。
溶岩から生える松のたくましさと異様さに、なにかを待ち続けている姿が重なる。
②〈みえないものたち―「气」|雲の流れる様子を書く〉
▼アーティストステイトメント
「气」の字は、雲の流れる様子を表し、そこから、やがて目に見えない流れゆくものも含めて表すようになった。