中国の大規模停電は不動産・IT・教育・エンタメに続く大規模規制の一環か (3/3ページ)

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大規模停電の理由は、世界的な石炭価格の高騰があって、加えてコロナ禍をイチ早く脱した中国製造業への需要の高まりから、というのが“表向きの理由”ではあるが、一方で“政治的理由”も確実に存在するからだ。

中国は7月に共産党100周年を迎えたタイミングを機に経済政策を大きく転換させています。不動産融資に総量規制を強いたがために一気に経営危機を迎えた中国恒大グループのような『不動産』、ニューヨーク証券取引所にIPO(株式上場)した直後に個人情報の適切な取り扱いがなされていないことを理由にアプリの配信を停止させたディディ(滴滴出行)のような『配車アプリ』や『IT』、小中学生の塾通いを禁じた『教育』、オーディション番組などを禁じた『エンタメ・芸能界』といったように、結果、経済が冷え込むことも厭わずにあらゆる分野で規制を乱発しています。急速に膨張した中国経済を、今度は成熟したものとするためです。それは電力も同じで、習近平は終身国家トップとして2030年までのカーボンピークアウト、60年までのニュートラル実現を国家目標として掲げた以上、現在の電力不足は必要な過渡的状態と考えているのでしょう」(前出・ジャーナリスト)

 21‐22年の冬季は太平洋赤道域の海面水温が上がって気温が上昇するエルニーニョ現象とは逆の現象であるラニーニャ現象が起こって、中国でも厳冬を迎える可能性が高いという。だから電力価格の上昇によるインフレなどが懸念されているが、それも考えてみれば来年2月に北京オリ・パラが開催される予定だから、経済悪化はさておき、国の威信にとっては厳冬カモンというのが習近平の本音なのかもしれない。

(猫間滋)

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