すべて悪霊の仕業!?平安時代、天皇陛下をボコボコにしてしまったトンデモ女官の逸話 (2/4ページ)

Japaaan

女官の職名、実名不詳)がいきなり発狂し、忿怒の形相で近くにいた童子に襲いかかります。

「わぁっ、やめて、痛いよう……っ!」

この世の者とも思えぬ馬鹿力で殴る蹴るの暴行を受けながら、訳も分からず童子は泣き叫ぶばかり。

「そなた、何をするのだ……止めろ!」

童子の悲鳴を聞きつけ、真っ先に駆けつけた三条天皇は、童子を守るために抱きかかえました。

(民部掌侍を取り押さえた方がより確実と思われるものの、荒事には慣れていなかったであろうことと、童子を守らずにはいられない優しさが陛下をしてそうさせたのでしょう)

尋常の者であれば、ここで正気に返って大不敬を謝するところですが、民部掌侍は何人たりとも構うことなく、叫び狂いながら殴る蹴るを続けます。

「ぎゃあ~ぎゃあ~ぎゃあぁ……っ!」

「止めろ……止めるのだ!」

民部掌侍はそれでも暴行をやめず、結局後から駆けつけた蔵人(くろうど。男性の官人)らによって取り押さえられたのでした。

「ふぅ……」

すっかりボロボロになってしまった三条天皇の姿を見て、その労(いたわ)しさに誰もが涙せずにはいられません。

「この万死に値する不敬者は、極刑をもって処断すべきでしょう!」

常識的にそう思われましたが、どういう訳かそうはなりませんでした。一体なぜでしょうか。

藤原道長。菊池容斎『前賢故実』より。

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