地獄への通り道として知られる六道珍皇寺にある井戸と小野篁の関係 (2/2ページ)
そして、この場所にはもう一つ、小野篁の墓も建てられているのである。近くに墓があるからといって、夫婦や恋人であったわけではない。紫式部が生まれたのは小野篁が没してから約120年後であり、彼らに接点はない。源氏物語を愛読していた人たちは。彼女の地獄行きを心苦しく思い、小野篁のお墓を紫式部の墓のとなりに移動させ、彼女を救って欲しいと祈りを捧げるようになった。これも、小野篁が閻魔大王の裁判の補佐をしていた事が後世に語り継がれていたからであろう。
■最後に…
小野篁が閻魔大王の所に向かう際に取った伝説の井戸「冥土(冥途)通いの井戸」は、本堂右端の格子窓から覗くことができるが、間近に見たい際はぜひ特別拝観の時に行っていただきたい。その他、六道珍皇寺には、小野篁作の閻魔大王坐像がある閻魔堂や、古来よりその音が冥途にまで届くと言われる迎え鐘などがある。そして、2011年に寺の旧境内地より、冥土からの帰路の出口と考えられる「黄泉がえりの井戸」が発見された。こちらも合わせて拝観したいところである。