名刀には恐ろしい伝説がつきもの?刀剣を生み出す「刀鍛冶(かたなかじ)」とは

みなさんは、刀鍛冶(かたなかじ)という言葉を聞いたことがありますか?刀を作る専門の職人のことで、刀工、刀匠などとも呼ばれます。
日本の歴史を語る上で、なくてはならない刀を作った刀鍛冶という職業に、今回の記事では迫ってみたいと思います。
刀鍛冶とは?
刀鍛冶とは、刀剣(主に日本刀)を作る職人のことで、鍛冶の技術を用いて作成します。刀剣を作ることを、鍛刀(たんとう)と言い、鍛刀される場所・地域を鍛刀地(たんとうち)と言いました。
日本刀を作る基本的な鍛錬法は決まっているものの、職人によって独自の作り方が考えられ、独自の模様などを持つ刀が作られてきました。
なお、現在日本刀を作りたいと思ったら、、「都道府県公安委員会」に登録することが必要で、それには師匠に弟子入りすることが必要です。
息子の腕を切り落とした?超有名な刀鍛冶とは?刀鍛冶は歴史上何人もいるなかで、有名なのが正宗(まさむね)ではないでしょうか。「名刀正宗」という名称も有名。
鎌倉時代末期~南北朝時代初期にかけて活躍したとみられ、日本刀の代表ともなるような人物で、その後の日本刀作りにも大きな影響を与えました。
彼は人柄の面でも様々なエピソードを残しています。例えば、「新薄雪物語(江戸時代に歌舞伎化もされています)」のなかでは、正宗は、技を盗んで政治に利用しようとした息子の手を切り落とした、となっています。
この話は虚構とされていますが、歌舞伎化されるほど江戸時代の人々には有名な人物でした。
日常で使うあの慣用句の語源にも刀鍛冶は、日常でもよく使うとある慣用句にも関係しているんです!
それは、「相槌を打つ」という言葉。
これは、相手の話の調子にあわせて、受け答えをすることを指し、「友達の話に相槌を打つ」などと使われます。実はこの言葉の由来は、鍛冶が鉄を鍛えるときに師弟が向き合い、師匠の打つ鎚にあわせ、交互に弟子が鎚を打つこと(=向かい合い鎚、あいのつち、などとも呼ばれます)なのです。
あれもこれも日本刀に由来!意外と多い暮らしに根づいた「日本刀」にまつわる慣用句を一挙紹介こういった伝統が由来になった言葉が、現代の日常でも使われているのは興味深いですよね。
いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも歴史に興味を持つきっかけになれば嬉しいです!
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