「人は目標を適切に設定できない」自己啓発書の落とし穴とは? (3/4ページ)
――様々な自己啓発書を見てみても「目標を設定すること」と、「目標を追うこと」は大切だとされる一方で、「目標の立て方」や「追い方」はあまり注目されることがなく、本書ではそこに踏み込んでいます。
山岸:そうですね。僕がフランクリン・コヴィー社の日本法人にいた頃、コヴィー博士に直接話を聞いたことがあるのですが、うまくいく人って目標を設定してから変更するまでの時間がすごく短いんです。朝立てた目標を夕方に修正していたりする。
――そうやって目標自体を最適化していくんでしょうね。
山岸:そういうことです。最初に立てた目標に固執するのが良くなくて、状況によってどんどん変えていけばいいのですが、どういうわけか日本人はあまりこれが好きじゃない。
――「初志貫徹」を良しとするところはあります。
山岸:一方でアメリカ人のできる人たちを見ると、本当に軽やかに目標をどんどん変えます。それって「逃げること」とは違っていて、あくまで「最適化」なんです。こういう部分は日本人にも必要だと思います。
――他人や社会から強いられた目標設定ではなく、自分の内側から湧き上がってくる欲求に従って目標を立てるために、本書で提唱しているのが「わがままリスト」です。このわがままリストについて詳しく教えていただきたいです。
山岸:「やりたいこと」を100個紙に書き出して作るリストです。最初のうちは借り物の夢といいますか、自分の内側から湧き上がってくるものは出てこないと思いますが、それでもいいんです。
この本に書いているやり方で毎月リスト作りを繰り返していくと、だんだんと自分が本当にやりたいことに気づくようになっていきます。最初は社会に要求されている「こうあるべき」が反映されていても、だんだんと純度があがって心からやりたいことを書けるようになっていきます。こうなってくると強いですよね。