母親ががんに罹り晴れ晴れとした顔で現れた娘…毒親に育てられた子どもたち (3/4ページ)

新刊JP

まして、当時その方が20代後半でしたから母親は50代か60代でしょう。そのくらいだとまだまだ元気ですから、親が死ぬということをリアルに考えたことはなかったのではないでしょうか。

――本書で実例として挙げられている母娘関係を読んで感じたのですが、毒親の問題というのは母娘に限定して考えるべきではなくて、嫁姑関係や夫婦関係、特に親自身の育てられ方とも関係しています。「子どもを苦しめる子育て」の世代を超えた連鎖を断ち切るためにはどんなことが必要なのでしょうか。

袰岩:やはり虐待や過干渉など、親自身も育てられた過程で何かしらの体験をしてきた結果、自分の娘に愛情をかけられなかったり、興奮して過度に叱責してしまいやすい方がいて、そう考えると子どもを苦しめる子育ては世代を超えて連鎖すると言えます。

そういう人も、時には自分のやっていることを自覚して、罪悪感を感じていい親にならなければと思うのですが、それでも子どもの顔を見ているとカッとなって同じことの繰り返しになってしまう。こちらが家庭生活の中に介入して注意することはできませんから、そこは親自身が気づくしかないんですね。「私はこの先もずっと、子どもを苦しめては罪悪感を感じるというパターンを繰り返していくのか」と自問できるようになると、変わらないといけないと考えられるようになっていくのではないかと思います。

――難しいのは、自分が受けた子育てを特に問題があるものだったと親自身が自覚していないケースもあることです。こうした中で自分が「毒親」にならないためにどんなことができるのでしょうか。

袰岩:「絶対に正しいものはない」ということを自覚することと、自分が子どもに対してしたことが間違っていたと思ったら謝ることだと思います。

――「毒親との戦いのストーリーは、毒親から物理的に離れたあとについて深く考えねばならない段階に入ってきている」と書かれていました。毒親から真の意味で解放されたといえる状態とはどのような状態なのでしょうか。

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