母親ががんに罹り晴れ晴れとした顔で現れた娘…毒親に育てられた子どもたち (4/4ページ)

新刊JP

袰岩:「真の意味の解放」がありえるのかどうかはいったん置いて言うとすれば、自分の中に毒親の痕跡はどうしても残るんですね。ずっと一緒に暮らしてきたわけですから。

その痕跡が気にならなくなるというのが一つの目安だと思います。もちろん親のことを忘れるわけではないですし、されたことを思い出すこともあるでしょうが、それで嫌な気持ちになったりはせず、今の自分としてさらっと振り返ることができるようになれたとしたら、それは解放されたと言えるのではないでしょうか。

――そのためのプロセスとして、「毒親と物理的に距離をとる」ことが大きなポイントなのでしょうか。

袰岩:物理的距離もそうですが、今以上に親によるストレスを抱え込まない時間が必要になります。親の存在を自分の中から完全に消し去ることは無理ですが、嫌な体験が新しく増えないようにすることはできます。親から受けるストレスを少しでも減らすことは大事です。そのうえで、心理的な距離を取る努力をしていく必要があります。

また、物理的距離をとるといっても、親もとから離れられる人ばかりとは限りません。だからこそ、別々に暮らせないとしても意識して親と顔を合わせない時間や話さない時間を作って「毒親フリー」の状態を作ることが大切になります。

――最後に自分の子育てが正しいのか疑問に思っている親、自分が毒親なんじゃないかと恐れている親、そして逆に親に苦しめられている子どもにメッセージをお願いいたします。

袰岩:親の立場の人が「自分は毒親じゃないか」と恐れるのは正しいことです。ぜひ恐れずに自分を振り返ってみてください。思い当たることがあるなら勇気を出して誰かに相談したり、自分を変える努力をしていただきたいです。

そして今、毒親に苦しめられている子どもには、「よく耐えてがんばっていますね。今の状態はあなたが悪くてそうなっているわけではないので、自分を責めないでください。ここまで耐えてこれたのだから、自分を変えて現状から抜け出すことはきっとできます」ということを伝えたいですね。

(新刊JP編集部)

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