物を売るだけが百貨店じゃない。「あえて今、行きたい」を作る方法 (2/4ページ)
それが「ミチカケ」の指針になりました。
やろうとしたことが先にあって、その結果としてフェムテックの要素が入ってきたという流れです。
なるほど。ネガティブな感情に応えてくれる売り場って新しいですね。今はいろいろな働き方があるけれど、例えばうまくいかないことがあっても自分のせいじゃない時ってあるじゃないですか。そういったネガティブなものの根源には何があるんだろう? と考えた時に女性のバイオリズムが浮かんできました。
百貨店として今までキラキラしたものには応えてきましたが、今まで取り扱えなかったモヤモヤにも応えることが「ミチカケ」の基礎になったんです。
■物を売るだけではなく、お客様に寄り添えるのが百貨店の価値
「ミチカケ」って扱う物だけではなく、「月のみちかけのように、あなたのリズムに寄り添う」というコンセプトも百貨店の売り場として斬新ですよね。新しいプロジェクトを進めるにあたって、大変だったことは何ですか? ポップ作りですかね……。会社としてフェムテックグッズを扱ったことがなかったというのもそうですし、百貨店として担保すべき信頼性と、取引先の要求、お客様目線、そして「ミチカケ」らしさ。その全てを調整してポップを作り上げるのが大変です。 ブロックリーダーとして外部の方との調整もされていますもんね。そんな大変な中で「ミチカケ」らしさを見失わないために強く意識されていることはありますか?お客様目線ですかね。「ミチカケ」の場合は特に、お客様がご自身の悩みや問題に気づいていないことが多いんです。
例えば、これが婦人靴エリアだったら、靴を履くと足が痛くなることに悩んだお客様が来店される。でも、「ミチカケ」の場合は「生理痛があることは当たり前」「生理痛がひどかったら薬を飲むしかない」みたいに、他にも選択肢があることすら知らないこともあるんですよね。