新たな初期人類か?370万年前の人型の足跡がアフリカで発見される (3/5ページ)
1987年、アメリカの古人類学者ラッセル・タトル氏は、A遺跡の足跡は後ろ脚で直立歩行する若いクマ、あるいはG遺跡とは違う人種のものではないかと言い出した。
そして、G遺跡のものと比較して、足跡にさまざまな形状があるのは、足跡の主が歩いた灰の層の性質が変化したせいではないかとも指摘した。
この足跡は誰のものなのかを突き止めるために、国際研究チームが編成され、2019年にA遺跡を発掘し直した。その結果は『Nature』誌の新たな論文にまとめられている。
写真や3Dスキャンなどのさまざまな手法を駆使して、A遺跡の足跡を詳しく調べた。クマやチンパンジー、人間の足跡の幅や長さと比較して、G遺跡やS遺跡のものとも比べた。
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A遺跡で見つかった足跡 / image credit:Stephen Gaughan and James Adams
まれに直立歩行をすることもある現代のクマが歩き回る動画をつぶさに観察して、クマ説も検討してみた。
だがA遺跡の足跡はクマのものではないことがわかった。更に、G遺跡やS遺跡のものとも違うという結論に達した。
特に注目すべきは、A遺跡の足跡は、足を交差させて歩くような軌跡を描いていることだった。まるで飲酒テストのときに、まっすぐなラインに沿って歩いたように見える。
こうしたことを踏まえ、研究者たちは、A遺跡の足跡は、G遺跡やS遺跡とは違う人種がつけたものと推測している。要するに、370万年前に、ラエトリの地に違う2種類の人類がいたというのだ。