新たな初期人類か?370万年前の人型の足跡がアフリカで発見される (4/5ページ)
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左はA遺跡の足跡、右はG遺跡の足跡 / image credit:Jeremy DeSilva (left image); Eli Burakian/Dartmouth (right image)・新たな初期人類と断定するには証拠が足りない
この時期の広範な進化的背景からすると、この主張はありえる説だ。この時代のアフリカには、複数の類人がいて、アウストラロピテクスの中にも、足のさまざまな解剖学的多様性を見ることができる。
とはいえ、いくつかの不鮮明な足跡から、第二の人類を特定するのは、少々飛躍しすぎと言わざるをえない。
足跡のバリエーションがここではカギになる。ビーチなど砂地を歩くことを想像してみて欲しい。ひとりの人間がつけた足跡でも、一歩目と二歩目は違う。これは、人間の足取りの自然な変化であり、歩いている地面の特徴によっても微妙に違ってくる。
最新の論文では、足跡の長さなど、たったひとつの側面だけで、変化の質を断定してしまう前に、最低でも10~20の足跡が必要だとしている。
また、足跡の3次元形状を適切に数量化するには、250以上の足跡のサンプルが必要だと言う意見もある。
足で地面を踏みしめ、その結果できた足跡は、これまで考えられていた以上に変化に富んでいて、同じ人種でも個体差があって、かなり独特な歩き方をしている可能性があるという説もある。
論文の著者が、個人の違いだけではなく、種全体の中の多様性についても推論していることはむしろ驚くべきことだ。
彼らの結論をより確かなものにするには、最新の「全足」法を用いて、A遺跡の保存状態のいい足跡と、S遺跡、G遺跡の足跡を統計的に比較することだ。
これら足跡が本当に新たな初期の人類のものであるかを判断するには、確かにさらに多くの証拠が必要だろう。