恩義を忘れない義理堅い北国の男!それが日本のサンタクロース「三太九郎」だ【前編】

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恩義を忘れない義理堅い北国の男!それが日本のサンタクロース「三太九郎」だ【前編】

12月に入ると、街はイルミネーションに彩られ、一気にクリスマスの雰囲気になりますよね。そして、メディアでは海外のクリスマスを迎える様子や、サンタクロースの話題が流されます。

サンタクロースというと、恰幅のいい体型に白いヒゲ・赤い衣装のイメージが一番ポピュラーです。

けれども、日本発祥のサンタクロースは、北国生まれの義理人情に厚い男・三太九郎(さんたくろう)だとか。どのようなお話なのでしょうか?

サンタクロースの由来って?

シンタクラース

 シンタクラース(写真:wiki)

サンタクロースは、シント=ニコーラス(シンタクラース)というオランダの神話的存在が元祖だという説があります。

そして、「貧しさのあまり3人の娘を身売りさせなければならない家のことを知り、その家の暖炉にぶら下げられた靴下の中に金貨を入れ、窮地を救った」という逸話もあるのです。

三人の娘が居る貧しい家に金を投げ入れるニコラオス

 三人の娘が居る貧しい家に金を投げ入れるニコラオス(写真:wiki)

呼び名も見た目も異なる世界のサンタクロース

 アメリカ・シカゴのサンタクロース(写真:wiki)

誰もが知っている、白い縁取りのある赤い上下の服に赤い帽子、大きな白い袋を担いだ「サンタクロース」はアメリカが発祥

イギリスでは、緑の衣装に白いヒゲの「ファザークリスマス」。イタリアは、緑の衣装に弓矢を持った愛の聖者として有名な「バレン」

ドイツでは、サンタクロースは双子で、紅白の衣装を着たサンタと黒・茶色の衣装を着て悪い子にお仕置きをするサンタ(クネヒト・ループレヒト)。

そしてロシアでは、ブルーの衣装を着て孫娘を連れている「ジェド・マロース」……など、国によって異なります。

クリスマスも、イタリアでは1月6日まで続き、ロシアやエチオピアは1月17日、オランダは12月6日と25日の2回あるそうです。

日本にもサンタクロースがいた! サンタクロース

 大正3年・日本の子供雑誌『子供之友』などに掲載された現代に近いサンタクロース。

古くから仏教文化の日本では、クリスマスの習慣はありませんでした。クリスマスやサンタクロースが日本に入ってきたのは、明治維新頃ではないかといわれています。

しかしながら、初めて日本でクリスマスが行われたのは戦国時代(16世紀)という説もあるのです。

イエスズ会のフランシスコ・ザビエルとともに日本に訪れた宣教師らにより周防国山口(現在の山口県・山口市)で降誕祭のミサが行われたとのこと。

その後、江戸時代に入りキリスト教は禁止されクリスマスを祝うことはなくなったものの、長崎の出島に出入りする外国人の間ではお祝いをしていたと伝わっています。

そして、クリスマスが一般人の間でも行われるようになったのは明治時代……

日本版サンタクロースは、北国に住む義理人情を重んじる男「三太九郎」だったそうです。

「さんたくろう」(写真:国立国会図書館デジタルコレクション)

「さんたくろう」(写真:国立国会図書館デジタルコレクション)

次回【後編】に続きます。

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

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