犬アレルギーに朗報。原因物質の構造が解明され、予防ワクチンの開発に前進 (2/4ページ)
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・主要イヌアレルゲン「Can f 1」の立体構造の解析に成功
犬アレルギーのアレルゲンとしては7種類が知られているが、中でも「Canis familiaris allergen 1(Can f 1)」は、犬アレルギーの50~70%を引き起こすとされる主要なアレルゲンだ。
人体の免疫系がアレルゲンに反応するのは、抗体などがアレルゲンに結びついてそれを認識するからだ。この結合する部位を「エピトープ(抗原決定基)」という。
エピトープを特定し、その特性を明らかにできれば、抗体とアレルゲンの結合を防ぎ、アレルギー症状を抑えるワクチンを開発することができる。
そこでアレルギーの専門家である乾隆教授らは、Can f 1のエピトープを発見するべく、X線結晶構造解析でその立体構造を解析した。
その結果、Can f 1の「タンパク質折りたたみ」(タンパク質の性質を決める立体構造。フォールディングとも)は、他の3種のアレルゲンとよく似ている一方、表面の電荷がまったく異なっていることが明らかになった。
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image credit:大阪府立大学
・犬アレルギーワクチンの開発に期待
この結果に基づいてCan f 1のエピトープを予測し、そのタンパク質を変化させると、人体の抗体と結合しにくくなることが確認されたという。