”くせもの”は頼もしき者?武士道バイブル『葉隠』が伝える忠義の距離感とは (1/2ページ)

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”くせもの”は頼もしき者?武士道バイブル『葉隠』が伝える忠義の距離感とは

「むっ、曲者(くせもの)!」

時代劇で、屋敷に侵入した不審者を咎めるこのセリフ。他にも、一癖ある人物について警戒を促す時など、とかく曲者という言葉にはよいイメージがないようです。

しかし毒にも薬にもならないような人物というのは、ここ一番で頼りないもので、逆に一癖あるくらいの方が、与(くみ)するに心強いというもの。

『葉隠』の口述者・山本常朝(画像:Wikipedia)

そんな心情はいつの時代も変わらないようで、今回は江戸時代の武士道バイブルとして知られる『葉隠(はがくれ。葉隠聞書)』より、曲者に関する教訓を紹介。

武士たちが語る曲者とは、現代の私たちがイメージするそれと少し違っていたようです。

神右衛門申し候は……

一三三 神右衛門申し候は、「曲者は頼もしき者、頼もしき者は曲者なり。年来ためし覚えあり。頼もしきと云ふは、首尾よき時は入らず、人の落ち目になり、難儀する時節、くゞり入りて頼もしするが頼母しなり。左様の人は必定曲者なり。」と。

※『葉隠』第一巻より

【意訳】曲者とは頼もしいもので、頼もしい者にはたいてい一癖あるものである。そういう事例をこれまで多く見てきた。

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