精進料理として知られる霊供膳で使用する食器や供え方、注意点を解説 (2/2ページ)

心に残る家族葬

(身を切るとならないよう)

■霊供膳の食器:壺椀

壺のような形の器で、真ん中に配置する。平たい蓋のうち小さいほうを用いる。豆類や豆腐を使った料理である白和えなどを供える。

ちなみに高月と壺椀は逆でも良く、宗派により異なる。上記のように動物性の食材を使わない以外に、野菜でも五辛(ごしん)と呼ばれる刺激のある香味野菜は使用してはいけない。五辛はネギ、ニラ、ニンニク、らっきょう、小蒜(行者ニンニク)のことを指し、修行する僧侶にとって色欲や怒りを増長させるため使用してはいけいという。

■霊供膳の供え方

霊供膳はお供えをするものの中で唯一、向きが仏様の方を向いている。例えば、お菓子や香典を供える際、自分たちの方に向けて供えるのではないだろうか。後で下げて自分たちでいただくものに関しては、このようにこちら側に向けて供える。そして蓋についてであるが、お供えする時は蓋をして持ち運ぶが、お供えをしたら、必ず蓋を取る。亡くなった方は香食(こうじき)といって、湯気や煙を食べるので、温かいうちに食べていただけるように供えるようにする。

■その他の霊供膳の注意点

霊供膳をお供えした後は食べていいのか?料理をおさげした後に私たちが食べることで、故人様やご先祖様と食事を分かち合うという考え方がある。しかし、あくまで亡くなった方の食前なので手を付けないという考え方も存在し、寺によって考え方が異なっている。また、故人は死後に仏になると考えられているので浄土真宗では霊供膳を用いることはない。仏様だけでなくご本尊様用に2つ用意する事もある。このように、宗派や寺により故人の弔い方は様々である。そして、霊供膳自体もきちんと作ってお供えをする家庭は少なくなっているの。煮物や酢の物を一から作るのは大変ではあるが、お湯を入れるだけで作ることができるドライフーズの販売もされている。お供えをしたからと言って、食べていただけているのかどうかは目に見えないが、世の中には目に見えるものだけがすべてではない。ご先祖様に感謝をする気持ちを、ぜひ形にしてみてはいかがだろうか。

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