造形後に温めれば、形の変更も復元も自由自在!医療用ギブスも簡単に制作できる、3Dプリンター用「形状記憶ポリマーフィラメント」の造形レポートが公開 (2/5ページ)
最大の利点は、お湯やドライヤーを使い55℃前後で温めると柔らかくなるので、造形物の形状を自在にカスタマイズできる点にあります。
近年「SMPフィラメント」は様々な業界で注目度が上昇していますが、特に熱い視線を送っているのが医療業界。ギブスのような、患者によって異なる形状を必要とする固定具も、最適な形状へと簡単に調整することができます。しかも、「SMPフィラメント」は生体適合性も獲得。メガネやマスクといった直接肌に触れるアイテムにも安心して使用できる素材です。また変形の容易さから、建築現場で部分形状の型取りに使いたい時などにも重宝されています。
材質はポリウレタン樹脂のため、フィラメントの種類としてはTPU(熱可塑性ポリウレタン)に該当。硬度はPolyflexなどのフレキシブル樹脂よりも遥かに硬く、PLA(ポリ乳酸)に近いのが特徴です。
■造形時間の短縮や材料の削減にも貢献する、形状記憶フィラメント
一般的に3Dプリンターで立体物を作る場合、複雑な形状だとサポートが多用になるため、1個の造形で大量の材料と時間がかかってしまうことがあります。「SMPフィラメント」ならば、サポートがほとんど必要ない平らな板状のモデルを造形して、後から熱を加えて立体物を作成することが可能。造形時間が大幅に短縮できるのはもちろん、材料の節約にもなります。
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「SMPフィラメント」にはいくつかの注意点もあります。形状記憶効果は温度が50~60℃前後であることが必須。そのため、それよりも高い温度や沸騰したお湯に浸した場合、記憶されていた形状がリセットされ、造形時の形状に戻すことができません。また、変形させる際にはヤケドに注意が必要です。