「うんともすんとも」の語源や由来、実はポルトガルにルーツがあった!?

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「うんともすんとも」の語源や由来、実はポルトガルにルーツがあった!?

「うんともすんとも言わない」「うんともすんとも答えない」など、打消しの語を伴って“返事などがまったくないさま”を表すことば「うんともすんとも」。

日常的な会話でもよく使われる表現ですが、なぜ「うん」「すん」なのか気になったことはありませんか?実は意外なところにこの言葉のルーツがあるんです。

そこで今回は、「うんともすんとも」という表現の語源や由来に迫ってみたいと思います。

「うんともすんとも」の語源や由来はどこから?

うんともすんとも、の「うん」は返事・承諾(Yes)の意味、および鼻からでる音の擬音語として使われる「うん」からきています。そして「すん」は、この「うん」に語呂を合わせて用いられたという説があります。

意外!ポルトガルにルーツが?

上記の説のほかに、この言葉にはポルトガルに関連する由来があります。それは、うんともすんともの語源が「ウンスンカルタ(詳細は次の段落でご紹介します)」にあるというもの。

ポルトガル語で「ウン」は「1」を、「スン」は最高点を表す言葉で、このウンスンカルタが廃れて消えていったことから「うんともすんとも言わなくなった」と言われるようになったということなのです。

「ウンスンカルタ」っていったい何?

ウンスンカルタ(Wikipediaより)

「ウンスンカルタ」は、室町時代の16世紀なかばにポルトガルの船員たちから日本に伝わったトランプを国内で改良して作られたものです。

少し複雑ですが、ポルトガルから伝来したカルタは当時「南蛮カルタ」と呼ばれており(ちなみに、「カルタ」もポルトガル語なんですよ)、それを国産化した「天正カルタ」のカード枚数を増やしたのがこの「ウンスンカルタ」でした。

「ウンスンカルタ」は県無形民俗文化財にも登録

「ウンスンカルタ」は江戸中期ごろから日本中に広まり、流行を見せます。しかし、18世紀末の寛政の改革によって一切の遊戯・遊具が禁止されたことを受け、「ウンスンカルタ」も衰退してしまいます。

しかし、日本で一か所だけ、「ウンスンカルタ」が残った地域がありました。それは、熊本県の人吉。現在は、県無形民俗文化財「ウンスンカルタ」として登録されているんですよ。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも歴史に興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

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