トンデモか否か!?意外と根強く残っている「武将・上杉謙信は女性」説を整理してみる【後編】 (3/5ページ)
ただ、『越後軍記』は後世の二次史料なので信憑性は高くない上に、謙信は「不邪淫」以外の戒律はほとんど破っています。
また「名代家督説」もあります。もともと、謙信は正統の後継者ではなく、あくまでも前の当主である晴景の子供が成長するまでの「つなぎ」でした。しかしその謙信が実子を持てば、必ず後にいざこざが起こります。それを防ぐために婚姻を拒んだという説です。
これも証拠はないのですが、最も真っ当な仮説に思えますね。もちろん、真っ当だから正解とも限らないのですが。
少し長くなりましたが、こうして最後に「謙信=女性説」が来ます。彼が女性だったなら「生涯不犯」の理由も説明がつく、というわけです。
④恋愛ものが好きだった謙信、瞽女(ゴゼ)歌の存在「女性説」の傍証の一つとして、謙信が『源氏物語』や『伊勢物語』などの恋愛ものを好んでいたことも挙げられます。また、彼は歌会で恋歌を披露したこともあり、さらにその筆跡もとても女性的なものだったとか。
ただ、これをもって謙信が女性だったとするのもやや無理がありますね。恋愛ものを好み、恋歌を詠み、筆跡が女性的である男性がいてもおかしくありません。これはあくまでも傍証と言えます。