人は見た目が9割だけど…醜い容姿コンプレックスを克服した平安皇族・忠貞王のエピソード (2/4ページ)
※『公卿補任』元慶三年 參議 正四位下「忠貞王(六十)」より
言い伝えによると忠貞王は非常に容貌が醜かったそうです。幼心にコンプレックスを抱いたことでしょうが、その志は非常に高かったとか。
「顔が悪いのは生まれつきだから、私の責任ではないし、どうしようもできない。それよりも大切なのはこれからの人生だ。たとえ顔が醜くても、それを恨んで心まで醜くなってしまったらもったいない。学問を積んで世の人々に役立つことなら、私の努力次第でいくらでも可能性が開けるじゃないか!」
まして自分は皇族として民に傅(かしづ)かれる高貴の身であるから、民の忠誠に値する責任を果たさねばなりません。
顔の美醜などという私欲にとらわれず、天下公益に供するのだ……そう決意した忠貞王は幼少時から学問に打ち込み、五経(※ごきょう)をほぼ読破したと言うから驚きです。
※五経とは中国大陸より伝わった『詩経(しきょう。漢詩など)』『書経(しょきょう。歴史など)』『礼記(らいき。政治など)』『易経(えききょう。占術など)』『春秋(しゅんじゅう。思想など)』で、当時における最高水準の教養でした。