若者の脳脊髄液を移植すると衰えた記憶力が蘇ることがマウス実験で明らかに (2/4ページ)
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・記憶力が改善する成長因子を発見
その後の調査では、若いマウスの脳脊髄液によって記憶力がアップする仕組みも確認されている。
「海馬(脳の記憶を司る領域)における遺伝子の変化を詳しく観察したところ、「オリゴデンドロサイト」に関係する遺伝子に顕著な特徴が見つかりました」と、イラム氏は説明する。
オリゴデンドロサイトは、脳のグリア細胞の一種で、「ミエリン」(髄鞘。絶縁体として機能する)の形成を担う。
実は老化した脳にも、オリゴデンドロサイトの前駆体ならたくさんある。しかし老いた脳では、その成長をうながすシグナルに反応しにくくなっている。
若い脳脊髄液は反応が鈍くなった前駆体を再び増殖させ、ミエリンの形成をうながすのだ。
イラム氏らが発見したのは、それと同じ効果が「FGF17」という線維芽細胞の成長因子(細胞の増殖や分化を促進するタンパク質)にもあることだ。
これを注入すると、若い脳脊髄液と同じようにオリゴデンドロサイトの前駆細胞が活発になるのだ。