なぜ人間のクローンを作らないのか?科学者が語る本当の理由 (2/4ページ)
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・人間のクローンにまつわる倫理的問題
これまでウシ、ヤギ、ウサギ、ネコなど、多くの哺乳類のクローンが作られてきたが、人間のものはまだだ。
グリーリー教授によれば、その1つの理由は、倫理的なものだという。
それは心理的・社会的・生理的なものまで多岐にわたる。例えば、クローンは死亡するリスクが高いと考えられているほか、優生学的な思想の持ち主に利用される恐れもある。人間の尊厳・自由・平等の原則にも抵触するかもしれない。
また過去に行われた哺乳類のクローンを見てみれば、死亡率や発育異常の発生率が高いこともわかる。
人間のクローンの場合、さらに核心と言える問題がある。それはヒトクローンはある人物のただのコピーなどではなく、自分自身の考えや意見を持った一個人であるということだ。
例えば、一卵性双生児は遺伝的にはまったく同一で、クローンのようなものだ。だが2人が同じ人間とみなされることはない。完全に別々の個人だ。
人間のクローンもそれと同様。遺伝的な構成はオリジナルとまったく同じだが、性格やユーモアのセンスなど、それ以外の部分は同じではない。それぞれに独自の個性が芽生えてくるはずだ。
人間は単純にDNAの産物であるわけではない。遺伝物質を再現することはできても、完全に同じ暮らしの中で同じように育てることはできないし、完全に同じ人生を歩ませることもできないのだ。