なぜ人間のクローンを作らないのか?科学者が語る本当の理由 (4/4ページ)

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 グリーリー教授は、ヒトクローンは、科学的に魅力的な分野ではなくなったとも指摘する。近年ほとんど進展が見られないのは、そのためとも考えられるという。・ヒトクローンより熱い生殖細胞系列の遺伝子操作技術
 今ヒトクローンなどよりもっと熱いのは、「生殖細胞系列の遺伝子操作技術」だ。これを利用して能力を強化した「デザイナーベイビー」の作成に強い関心を抱く人は多いだろう。

 これは個人のゲノムを永遠に変更する技術で、書き換えられた遺伝子は親から子へと受け継がれる。

 それゆえに賛否両論だし、完全に理解もされていない分野だ。2018年、欧州47ヶ国を代表する欧州評議会生命倫理委員会は、「人体へのあらゆるゲノム編集技術の利用は、倫理と人権に則ったものでなければならない」との声明を発表。

 くわえて「ゲノム編集技術のヒト胚への応用、とりわけ将来世代に受け継がれる可能性があるヒトゲノムの改変は、数多くの倫理的・社会的・安全上の問題を提起する」と述べた。

 ハーバード大学の遺伝学者ジョージ・チャーチ氏も、生殖細胞系列の遺伝子操作技術は今後さらに科学的関心を集めるだろうとの見解に同意する。

 クローンをもとにした生殖細胞系列の遺伝子操作は、体細胞ゲノム編集より正確で、より多くの遺伝子を扱い、すべての細胞を効率よく操作することができる。

 だがチャーチ氏もまたこの技術がまだ完全ではないことを認めている。安全性や有効性、さらにはその利用の公平性など、解決すべき課題を抱えているとのことだ。

References:Why haven't we cloned a human yet?


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