交霊会やハイズビル事件など物理的な心霊現象の歴史と当時の背景 (3/4ページ)

心に残る家族葬

記録を読むとガラガラだの尺八だのと大道芸のような印象を受ける。そして一世を風靡した物理霊媒たちは、「千里眼事件」に関わった者たちを初め、その多くはインチキ、偽物、山師の烙印を押されて表舞台から退場しているのである。

たとえ彼らの現象がトリックでなかったとしても、正体が未知であるだけの物理現象に過ぎなかった可能性もある。エクトプラズムは唾液に似た成分との見解もあった。近代オカルティズムの大家、マダム・ブラヴァツキー(1831〜1891)は物理的心霊現象について、深遠な霊の世界とは全く関係ない世俗的な見せ物として否定している。超常的な物理現象が事実だったとしても、霊的な世界の証明になるかはまた別の問題だろう。だがそれを検証したくても、現代において交霊会を行えるほどの物理霊媒の存在は寡聞にして聞かない。現代の精緻な検証には耐えられないトリックだったからか。かつての彼らほどの強大な力を持つ霊能者が出てこないからか。物理霊媒の真実はグレーゾーンの彼方である。

■見果てぬ夢

死者の霊との交流は見果てぬ夢である。物理的心霊現象は霊魂の存在を科学的に明らかにできる貴重な機会だった。霊の存在が証明できれば私たちは死後も存続できることになり、愛しいあの人も違う世界で存在する。遠い日にまた会えるかもしれない。浅野和三郎が心霊研究に没頭したきっかけは愛息の死だったという。欧米での熱狂も霊の実在が神の実在につながるというのが大きな理由のひとつだった。科学時代に生きながら、科学で全てを割り切れない私たちは、霊の存在への憧憬をなお捨てきれずにいる。

「交霊会やハイズビル事件など物理的な心霊現象の歴史と当時の背景」のページです。デイリーニュースオンラインは、社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る