第7回「斎藤茂太賞」が、佐藤ジョアナ玲子『ホームレス女子大生 川を下る inミシシッピ川』に決定! 旅の魅力を伝える優れた書籍を選出した第4回「旅の良書」も発表 (3/4ページ)

バリュープレス

『戦争とバスタオル』は、男女二人の掛け合いやイラストも良い。ただ旅の最初の目的と結果が違ったものになってしまったことに疑問をもった。『JK、インドで常識ぶっ壊される』は、高校生にしてはうまく書けていると思う。豊かな表現力にも驚かされた。惜しむらくは、若さと飛躍だけで書いていて、かみしめていない、消化不良気味なところが気になる。インドへ行くことになったのも、自分が興味をもったからではなく、たまたま父親の転勤によるものだったことも弱点といえる。その点、近い世代でありながら、評価が大きく分かれるのが『ホームレス女子大生 川を下る inミシシッピ川』。川下りは自分の意思でやり始めたことであり、その行動は野性味にあふれ、たくましく、のびのびとしていて、心をわしづかみにされた。本のタイトルがちょっと違う気がするが、他の選考委員もこの作品に第7回斎藤茂太賞を贈ることに異議はなく、最後は満場一致で決まった。著者に早く会ってみたい。

第4回[旅の良書] (順不同)
■『真夏の刺身弁当 旅は道連れ世は情け』沢野ひとし(産業編集センター)
子どもの頃の放浪や登山体験に始まって、世界あちこちへの旅行や長期滞在の思い出を味のある筆致で描く28篇のエッセイ集。氏ならではのイラストも文章に素敵にマッチング。

■『80歳、歩いて日本縦断』石川文洋(新日本出版社)
報道カメラマンとしてベトナム戦争などの取材で知られる御年80歳の石川文洋氏の日本縦断歩き旅日記。歩き旅ならではの出会いと気づきと感動に満ちた3500キロの旅の物語。

■『世界遺産 キリシタンの里 長崎・天草の信仰史をたずねる』本馬貞夫(九州大学出版会)
長崎、平戸、天草、外海、五島列島と潜伏キリシタンの里を訪ね、貴重な証言とともにその聖地や史跡を丹念にたどる。この地の世界文化遺産を巡るガイドとしても必携の1冊。

■『ぶらりユーラシア 列車を乗り継ぎ大陸横断、72歳ひとり旅』大木茂(現代書館)
72歳のカメラマンによるユーラシア大陸最東端から最西端まで16か国を行く2万キロの鉄道紀行。ユーラシアの人々、暮らし、そして地域と文明を活写する1000枚の写真も見事。

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