ブラックホールによりスパゲッティ状態となった星の末路が明らかに (3/4ページ)

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 これは「AT2019qiz」と呼ばれ、太陽の100万倍も重いブラックホールが、太陽くらいの星を飲み込んだことで生じたものだ。

 当時、飲み込まれた星の大半はスパゲッティ化したが、その時生じた強風によって一部が吹き飛ばされ、雲ができていると結論づけられた。

 今回の研究では、AT2019qizの一番明るいところに僅かな偏光があることを特定。ここから、問題の雲はほぼ「球対称」であろうと推測している。

 これは形について結論を出せるほどはっきり潮汐破壊現象を観測できた初の事例で、その半径は地球軌道の100倍ほどであるという。

 雲の形がほぼ球状ということは、ブラックホールは大量のガスに囲まれているだろうことになる。ブラックホール周囲の降着円盤から発生するはずのX線が見えないのは、こうしたガスに遮られているからだ。

 X線がガスで散乱した結果、波長が紫外線や可視光線にまで伸びてしまうのだと考えられる。

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・ブラックホールに近づいた星の大部分は吹き飛ばされる
 研究グループのキショア・パトラ氏は、「この発見によって、これまで提案されてきた仮説が否定され、ブラックホール周辺のガスに起きている現象を、もっと限定して考えらえるようになった」と語る。

 今回の発見は特に、星のスパゲッティ化には強風が伴うという従来の仮説を裏付けるものでもある。

 ブラックホールに近づいた星は、螺旋を描いて落ちていくが、最終的にそのかなりの部分がブラックホールには落下せず、吹き飛ばされるということだ。

 ただしAT2019qizが、潮汐破壊の典型的な事例であるかどうかはまだわからない。ブラックホールの飲み込まれた星の運命を明らかにするには、さらなる研究が必要になることだろう。
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