意外に大興奮、のはずが……自作の詩を読みながら致していた話 (1/3ページ)
■自作の詩を読みながら行為に及ぶ
恋愛で気分が高まってくると、相手に自作の詩を送りつけてしまう習性がある。それでイタい思いを何度もしてきた。
ある時、高校時代に好きだった人から10年ぶりに連絡が来て、その時点で既に舞い上がっていたのだが、当日ほろ酔いで「あの時好きだったんだ」と言われた時にはもう完全に理性を失っていた。夜中にメッセージのやりとりを重ね、次のデートでキスをして、行為に至っても恋の体温は下がらない。さっそく自分たちの恋愛を長編の詩にして彼に送った。
「真夜中に道端でキスをしたあとの、あなたの目の光を覚えている」とか「雨がふって一瞬あなたの唾液の匂いがした気がした」とか……。彼は引いていたのかもしれないが、「うれしい」と一応言ってくれたから、真に受けた私はさらなる長編をしたためる。わざわざ紙にプリントアウト、製本までして、その次のデートに持参したのだった。
ラブホテルに入って早々渡すと、「僕のことを思って書いてくれたなんて、うれしい」と言ってくれる彼。気を良くした私は、それを広げて読み上げる。そのまま体を触り始める彼。客観的にはキモいが、なんだか興奮して、盛り上がった。
■デジタルタトゥーとして残る
急に熱した恋は、往々にして、急に冷めてくる。自作詩を朗読しながらの行為も最初は楽しかったが、何度かやるうちに、その行為にも詩にも彼にも急に飽きてきた。
よく考えたら、「現在の彼」を好きになったわけではない。「高校時代の彼」のことしか知らないし、「実は両思いだった」ということに興奮していただけだった。回を重ねるごとに、違和感を覚えることも増え、「もう会わない」と切り出し、彼も了承してくれた。
「それで、あの詩だけど、ぜんぶ捨ててくれる?」とお願いしたところ、「それは嫌だよ」と彼。「君との楽しかった思い出だから。たまに読みたい」とのこと。
えええ……あれがこの世に残るのか……。恥ずかしさと絶望感で死にたくなったが、彼が譲らないので、「とにかく絶対誰にも見せないで。