「目の前の患者を最優先」をやめたクリニックで起きた変化 (2/4ページ)

新刊JP

ただこれには患者さんの協力も必要になります。コロナもあってクリニックが混み合いやすい状況で、待つのが嫌だからということでわざと診療時間外に救急車を呼んでクリニックに来られる方もいるんですよね。患者さんがルールを守らないことで現場が疲弊するという面もあるということは知っておいていただきたいです。

――「まずは自分や他のスタッフが元気で機嫌よく働けるように」という働き方の変革によって、具体的な業務としてはどのような点が変わったのでしょうか。

來村:一つは完全予約制にして、当日に「今すぐ診てほしい」という、いわゆる「飛び込み」の患者さんを診るのをやめたことです。

長くうちに通っている患者さんについては、緊急で何かあった時は当日急に来ても診ることはあるのですが、基本的には予約していただいています。

――完全予約制にして楽になりましたか?

來村:こちらとしては楽です。その日に来る患者さんの数も、どういう理由で来るのかもわかっているので、準備ができるんですよ。

たとえば今だと、熱や咳などコロナが疑われる患者さんが事前にわかっていたら、その方はその日の一番最後に、他の患者さんがいなくなってから来ていただいて、こっちも防護服を着て診察するということができますよね。そうすることでこちらも楽ですし、他の患者さんにも迷惑がかかりません。

――本当に急を要する方などはどうしているんですか?

來村:こちらで対応できる範囲であれば「予備枠」で診ることはあります。対応できない時は、大きな病院で救急対応をしているところを紹介するという流れですね。

――現在は奥様と二人でクリニックを運営されているそうですが、少ない人員でクリニックを切り盛りするために心がけていることがありましたら教えていただければと思います。

來村:機械に任せられるところは機械に任せていますが、たとえ機械化できるところでも、患者さんとのコミュニケーションが生じるところはなるべく人がやるようにしています。

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