【「はじめに」公開】『日本語ラップ名盤100』(韻踏み夫著)発売! (2/4ページ)

バリュープレス




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この本は、日本語ラップの名盤を100枚選出し、年代順に並べ、それにレビューを付したもので、さらに関連盤が2作品づつ紐づけられている。言うまでもなく、日本語ラップを知るためには、優れた作品に実際に触れるのが一番早い。私の文章なんかよりも、ここに選ばれた名盤100枚たちの方が、雄弁に多くを語ってくれることは間違いない。しかし、それだけでは物足りない気持ちになることもあるだろう。そうしたときのヒントに、私の書いたレビューが役に立てば、これほどライター冥利に尽きることはない。
また、もっと他の作品が聞きたくなったら、その導線になるよう、各作品の関連盤を示し、また巻末には索引もついている。だから、この本は入門書として書かれているが、それはリーダブルですいすいと読み飛ばせて、なんとなく分かったような気持ちになるような入門書を目指して書かれたのではない。入門書といっても、教科書的であるべく書いたつもりだ。つまり、必要な情報をできるだけ詰め込み、一読した後にも、ふと立ち返ってみて復習しがいのあるような本になるように努めた。

さて、私がどのようなことを考えて本書を書いたのか、より詳しく説明していこう。まず、初の日本語ラップの入門書を書くという重役を務めるのにあたり、私は自分が本当に適任なのかを悩んだということを白状しなければなるまい。先ほどいったように、日本語ラップには長い歴史がある。その歴史をずっと、愛をもって追ってきた偉大なリスナー、ヘッズ、ライターたちはたくさんいるのだ。そのようななかにあって、私はいわば若輩者に過ぎない。だから、私よりも多くを知る者たちが多数いるということは、率直に認めなければならない。しかし、このようにも思うのだ。
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