地球には 20,000,000,000,000,000匹 のアリがいる。その重さは野鳥と哺乳類を合わせたよりも重い (3/5ページ)
その結果、2京匹のアリの炭素(バイオマス)は「1200万トン」と推定された。
これは野生にいる鳥と哺乳類すべてを合わせたバイオマスよりも多く、全人類のバイオマスの20%(ちなみに全人類をミンチにすると直径1km弱の肉団子になる)に相当する。
なお炭素がアリの乾燥重量を占める割合は半分程度なので、ほかの部分を含めれば、さらに重くなるはずだという。
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・地域によってアリの数にかたより
この研究では、アリの生息域に偏りがあることもわかっている。
生息域によって6倍の差があり、一番多いのは熱帯地方だった。これはアリの保全をするには、熱帯地方が重要であることを意味している。
また熱帯のほか、森林や、意外なことに乾燥地にも多く生息していた。その一方、人間が手を加えた環境では数が少なかった。
なお今回の研究は、アリを集めた収集地域に偏りがあるほか、ほとんどが地表で採取されたもので、木の上や地下のアリはほとんど考慮されていない。その分、推定値が不完全であることに注意が必要であるそうだ。
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Rhytidoponeraと言う種のアリ。