植物の毒性物質がはちみつを狂気に変える。恐ろしい幻覚症状を引き起こす恐ろしい「マッドハニー」 (2/3ページ)
その取り方も特殊で危険を伴うが、そうまでして手に入れたい、それがマッドハニーなのだ。だが、過剰摂取すると大変なことになる。[画像を見る] ・過剰摂取すると幻覚症状を引き起こす
マッドハニーには、「グラヤノトキシン」という有害物質が含まれている。この有毒成分は、ツツジ科の植物が持っているものだ。
ヒマラヤオオミツバチが集めるシャクナゲなどのツツジ科の植物の毒性が、そのままハチミツに抽入されちゃっているのだ。
グラヤノトキシンは、細胞膜上のナトリウムイオンチャネルに結合して、興奮と脱分極を継続させ、骨格筋や心筋の収縮を強める。
他にも、様々なリズム障害および呼吸抑制を引き起こし、迷走神経を刺激した後麻痺させる作用を持っている。
その為、少量なら薬効があるとされる一方で、過剰摂取すると、幻覚症状やそのほかの有害な症状を引き起こしてしまう。
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このことはギリシャ・ローマ時代から知られており、大プリニウスらは、著書の中でツツジ科の植物の蜜に由来するはちみつによる中毒を記録に残している。
ティースプーン2、3杯程度なら向精神作用でトラップする程度だが、それ以上食べると、ドラッグのように中毒症状をもたらすという。