赤ちゃんはお腹にいるときから味覚や嗅覚に反応していた。ニンジンは笑顔、ケールはしぶい顔 (1/3ページ)
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人間はまだ子宮内にいる胎児の時から味覚や嗅覚が備わっているようだ。この赤ちゃんはニンジンが好きで、苦い野菜のケールが嫌いなのだろう。
イギリスの研究グループが、妊娠中の母親にいくつか食材を食べてもらったところ、ニンジンを食べた時は胎児が「笑顔」に、ケールを食べた時には「泣き顔(しぶい顔)」を浮かべることが確認された。
これは、赤ちゃんが生まれる前から匂いや味に反応することを示す世界初の証拠であるとのこと。人間の味の好みが、お腹の中ですでに形成され始めている可能性もあるそうだ。
・母親が何かを食べた時の胎児の顔を調査
この不思議な実験をおこなったのは、英ダラム大学の研究グループだ。
エベザ・ウストゥン氏らは、妊娠32~36週の妊婦100人にニンジンかケールを食べてもらい、そのときのお腹の赤ちゃんの様子を4D超音波(エコー)で検査した。
すると、お腹の赤ちゃんは生まれる前から食べ物に反応することがわかったのだ。
たとえばお母さんがニンジンを食べると、赤ちゃんは「笑い顔」になった。その反対に、独特の苦味があるケールでは、「泣き顔」になった。
なお妊婦さんたちはカプセル入りの食材を食べたので、赤ちゃんはお母さんが感じた味や匂いに反応しているわけではなさそうだ。
人間は味覚と嗅覚で食べ物を味わうが、胎児の場合、子宮内の羊水を吸い込むことで味わっている可能性があるとのことだ。