起業の成功を妨げる 日本人特有の「借金忌避体質」 (3/4ページ)
結果、その後の融資を受けられず、やりたかったM&Aができなくなってしまったんです。
借りるときは丁寧な態度なのに、返す時に悪態をつくというのは当然銀行からの印象が悪いですし、借りたい時だけやって来て、手元にキャッシュがいらない状況になると銀行との接点を切る経営者はあまりいい経営者だとは見なされないということは知っておくべきです。
――なるほど。
田原:400億あると言っている会社が1億、10億借りたいっていうのは銀行側からすると意味がわからないじゃないですか。さらにM&Aで新しく会社を買うと言っている。
銀行側からしたら「貸した後に飛ばれるんじゃないか」となるわけです。それまでに継続して付き合いがあれば絶対貸すはずなんですけど。
――銀行側からすると信頼性が疑わしく映ってしまうわけですね。
田原:そうです。結果貸してくれなくなる。そうなると新しいことにチャレンジできなくなってしまうんです。もちろん、ちょっとずつ成長していくなら手元に現金がそこまでなくても資金繰りは回るんですけど、今がチャンスということでアクセルを踏んで勝負に出る瞬間も、やっぱり経営をしていたらあるはずなんですよ。
一気に事業を伸ばそうとすると出ていくお金が増えますから、資金繰りが一時的に悪くなります。でも、銀行と付き合いを持っておけばそういう時に助けてくれるんです。成長しやすくなりますし、潰れにくくなるんですよね。
――資金繰りが不安定な創業初期を乗り切れずに資金ショートしてしまう会社は融資を受けていないケースが多いのでしょうか?
田原:多いですね。一番悪いパターンは融資を受けずに創業して、三ヶ月くらいやってみたら売り上げが立たず、カードローンでお金を借りてしまい、その限度額ギリギリになってから「低金利で借りられますか?」と言って銀行に来るパターンです。
創業時に融資を受ければ半年くらいは潰れない資金を確保できたりするので、積極的に融資は活用すべきだと思います。