いざ聴かん、カッコウの声…源実朝が北条泰時たちと早朝バードウォッチングに出かけたお話し【鎌倉殿の13人】 (2/3ページ)
ここでドラマなんかだと、こっそり御所を抜け出してのお忍びなのでしょうが、そんな訳には行きません。
北条泰時(ほうじょう やすとき)はじめ、藤原範高(ふじわらの のりたか)・内藤知親(ないとう ともちか)・二階堂行村(にかいどう ゆきむら)・東重胤(とうの しげたね)・町野康俊(まちの やすとし)らがお供として付き従います。
((やれやれ、何だってこんな時間に……))
少なからぬ御家人たちが内心不満に思ったことでしょうが、カッコウは早朝(個体によりそれ以前)に啼くため、声を聴きたければこのくらいの時間がいいのです。
「さぁ着いたぞ。カッコウは啼いてくれるかな?」
「啼いてくれるといいですねぇ……」
しかし、待つこと数時間。すっかり夜が明けてもカッコウは一声も啼いてくれませんでした。
「……空振りでしたね」
「仕方ない。帰ろうか」
せっかく眠いところ我慢してやってきたのに……実朝ご一行様は、トボトボと御所へ帰って行ったということです。
終わりに陰。未明。將軍家渡御永福寺。相摸太郎殿候御共給。其外範高。知親。行村。重胤。康俊等也。上下爲歩儀。是於此所。昨朝聞郭公初聲之由。依有申之輩也。至林頭。數尅雖令待之給。無其聲之間。空以還御。今日。當寺事。可令行村奉行之旨。被仰付之。